結婚1年目のお話、3です。結婚1年目-1、2の記事はこちら。
サレンダードワイフになって自宅に帰った私。結論から言うと、これは半分失敗、半分成功でした。
サレンダードワイフの幸せ法則は「女が男を立てる」→「男が女を大切にする」です。でもタクミさんは点と点がつながらない人。【A】→【B】にならない。サレンダート・さくらに対しては「さくらが優しいなあ〜」で終わります。「さくらを大切にする」にはつながらない。
タクミさんがさくらを大切にしてくれるのは「さくらを大切にしたいから」というダイレクトな気持ちになったときだけです。
だからサレンダードワイフになってもタクミさんが自分から夫婦改善に関して動くことはありませんでした。でも、さくらが毎日泣くのをやめ、怒鳴るのをやめ、家事を全て引き受けたら、タクミさんに穏やかさが戻ってきました。
私たちの関係は劇的には改善しませんでした。でもこの1年、毎日毎日タクミさんのことを考え、どうやったら彼の気持ちをわかるか、どうやったら私の思いを伝えられるか、サレンダードでうまくいくこといかないこと、試行錯誤しているうちに、私にはタクミさんに対する適切な態度が少しずつわかってきたのです。
- 1度にたくさんのことを言わない。彼が受け入れるのは1度に3つまで。
- 話は簡潔に。長くなると途中から聞いていない。
- タクミさんにイヤミは通じない。怒るときは怒った顔でいうこと。
- 何かを頼むときはそれによってさくらが喜ぶということと、タクミさんへの賛辞を添える。NG例:荷物を持ってくれる? OK例:この荷物、重くて私には持てないから手伝ってくれると嬉しいわ。重い荷物を軽々運ぶあなたはセクシーでかっこいいわ!
- タクミさんは察することができない。要求は具体的に、主語をつけて話す。NG例:なんか疲れちゃった。今日の夜ごはん、どうする? OK例:私は疲れたので夜ごはんをつくりたくないの。外食したいからあなたに車を運転してほしい。
タクミさんは数ヶ月の休養のあと「そろそろ働きたくなった」ので働きはじめました。私が「あなたが正社員になって継続的に収入を得てくれたら私はとても安心する。毎日働く男性はとてもかっこいいと思うわ」と言ったので、タクミさんは派遣会社に「今度は正社員になりたい」と申し出て正社員の職に就きました。
タクミさん取扱説明書は毎日更新され、私たち夫婦の関係は少しずつよくなっていきました。タクミさんは毎日会社に行くようになり、いくつかの家事を分担してくれました。私、この人と生きていこう。壮絶だった結婚1年目はやっと終わりを告げ、私たちは1年遅れで結婚披露宴を挙げることになります。