愛した男はADHDでした。

はじめまして、さくらです。結婚10年めで、夫タクミさんがADHDと判明。日々の迷いと決意を綴ります。

ASD夫はマイルールを世界のルールと思っている

ASD(アスペルガー)の特性の1つに「自分と他人の境界があいまいである」というのがあります。タクミさんにもこの傾向があります。「自分の気持ち、事情、ルールを他人が理解していて当然」という感覚です。

具体的にどんなことがおこるか。

 

●締め切りを勝手に延ばしてしまう。

「今週末に洗車するよ」と私に約束していたとします。でもなにか別のことが忙しくなった。するとタクミさんは「忙しくなったから来週末でいいか」と締め切りを勝手に延ばしてしまいます。「洗車してくれなかったの?」と聞かれて「だって忙しかったから」と当たり前のように答えるタクミさん。そうじゃないでしょ?「今週末に洗車する約束をしていたけれど別のことで忙しくなってしまってできそうにないんだ。わるいけど来週に延ばしてもいいかな? あるいはさくら、代わってもらえないかな?」と事前に打診するべきでしょう?

「自家用車の洗車」とかなら大したことないんですが、これが何かの代金の振込だったり、仕事のお客様との約束だったりしても同じ感覚なので本当にまずい。仕事では別の案件を理由に締め切りを延ばしたりするのでどんどん信頼を失ってしまいます。

 

●担当タスクを勝手に降りてしまう。

我が家の家事でタクミさん担当は2つ。「お風呂洗い」と「ゴミ捨て」です。果てしない家事の中でたった2つ。なのにタクミさんは「寝坊したから」と当たり前のようにタスクを降ります。いや、寝坊したのはあなたの勝手でしょ? あなたがやらない場合はだれがやるの? 私がやるの? 私はあなたより早く起きてあなたより多い家事をこなして、子どもを保育園に送った上で出勤する。さらにタスクが追加されるならあらかじめもっと早く起きておく必要があるわけで、今このタイミングで振られても私にできるわけないよね? 

このノリで過去に「保育園に子を迎えに行く担当日だったのに行かない」「ベビーシッターさんとの交代時間に帰宅しない」という致命的なことをやらかしたこともあります。さまざまなことがあった結果、家事タスクが2つに落ち着いたというのが真相でもあります。

 

●休肝日にアルコールを飲む。

週4回の休肝日をつくりましょう、とお医者様と約束したタクミさん。月水木日は休肝日、火金土は飲んでもいい日と決めました。ところがある木曜日、仕事の飲み会が入ります。もちろん飲んでくるタクミさん。そしてタクミさんは翌金曜日も飲んでしまうのです。「金曜日はもともと飲んでもいい日だから当然飲む。木曜日は俺が望んでアルコール摂取したわけではなくて義務として飲んだだけだからノーカウント」はい? 途中から論理が破綻しているように聞こえますが、本人はいたって本気です。大真面目にこれを医者に向かって言うのです。

 

 

タクミさんをみていると、映画「トゥルーマンショー」を思い出すことがあります。主人公のトゥルーマンは巨大なスタジオの中で暮らしていて、生まれたときから人生の全てを24時間撮影されています。彼以外の人は全て俳優。彼がいないところでは存在しない人格。タクミさんにとって、自分以外の人は全員タクミ人生の脇役なんだろうか。他の人はそれぞれの人生の主役だということがやっぱりわからないのだろうか。私もタクミさんの人生ではその他大勢のうちの一人、背景のようなものなのだろうか。